人気ブログランキング | 話題のタグを見る

tontonのジュビレ日記

星組 「ダンサ・セレナータ」 その1

星組東京公演「ダンサ・セレナータ」/「セレブリティ」観てきました。



「ダンサ・セレナータ」


マサツカさんお得意のテーマですね。

革命前夜。革命に命をかける者、それを阻止しようとする者。
彼らの相克のはざまで生まれる恋。
で、ダンスは付き物で、タンゴはよくつかわれるアイテム。

てな感じですね。

ドラマが成り立っていて、演ずる人たちがリアリティを持って立っていてくれれば、面白いことになると思います。


tonton的には、「二人だけが悪」が好きかなあ。(「ふたりだけがワル」と読んでください)

昔のですけど。マリコさんですけど。
主人公は珍しく体制側の人間でしたけど、
これが体制におもねらなず、独自の判断で行動するツワモノで、手掛かりの糸を手繰り寄せると、なんと、自分の過去の上司の悪事が露見し、結果的にゲリラの若者にもロシアのスパイにも協力させて、一件落着、という話でした。よくできたお話しでした。みんな、上手かったし。

わたるさんも町のちっちゃい店の店主役で出てましたなあ。出どころの怪しい武器みたいな品物も買い取っちゃうような、そういうことやってるおじさんで。
甲高い声で文句言うんだよね。
甲高い声は変わんなかったね。あはは・・。

で、主人公の男が偶然知り合った女性がシスターでありながら、内緒でクラブでタンゴダンサーとしてアルバイトしているという。
ちょっと、普通はあり得ない設定ながら、白城あやかのダンスがとても素敵でセクシーで、納得してしまいましたが。


あーマリコ語りをするとこではありませんでしたね。

現在の星組の話し。

この物語も似たような設定、で、レオンが踊れるからでしょう、主人公はダンサーだ。
(もちろん、過去にはいろいろいろいろあるわけで)

主人公が恋に落ちる相手も、ダンサーだ。
というか、天性のダンスセンスを買われて、本人の意思とは別に、クラブで踊ることになる。

ここらへんの設定が、今の星組のトップコンビにぴったり適合してるかどうかというと、う~ん・・・。
なんだけど、ま、それはおいとく。


イサアク、かっこよい。
外見も中身も力強くかっこよい。
それを演ってる柚希くんがかっこよい。
筋肉を感じましたけど、そういう鍛え方をしてきたのか。それとも補正の成果か。

酔っ払いに殴られそうになって、さっと手で制し、売り物の顔を傷つけるわけにはいかない、と言うところ。
レオンイサアクのかっこよさは、客席に向かって「そのとおりだろ」と言って、ねじ伏せますね。


いやそんなことより、ダンスいっぱい。
ガンガン、気持ちよく自信たっぷりに踊っているんだよね。
これがいい。


つづくよ。
# by ichigoshoto | 2012-08-04 09:00 | タカラヅカ

月→雪→宙 その7

「はなやかなりし日々」

華麗なる詐欺師。
軽妙洒脱、臨機応変の頭の回転の良さ、でもってちょっとしたところで暖かさも垣間見せて、いろいろあるけどそういうのは全部飲みこんで最後までカッコよく、「じゃねっ!」と去っていく。
お涙ちょうだいでなく、あくまでスマートに、おしゃれに、さようなら。
大空さんらしいですね。


そのロナウド・フィリップスが発掘しちゃうショースターが、野々すみ花演ずるジュディ・レイン。
純朴で素直で、芯の強いところもあるヒロインで、好感が持てました。
ジーグフェルドフォーリーズのレビューショーもきれい、きれい。華やか、華やか。

でも、このショーが終わったら、バラの花束残してロナウドは消えているんだよね。
ジュディはそれも乗り越えて、大女優になっていくんでしょうが。
余韻を残したエンディング。


レビューシーンが華やかでよろしい。
ミュージカル仕立てで大スペクタクルのレビューシーンが出てくる往年のハリウッド映画みたいです。
あれを観て研究したんかなあ。


作・演出の原田諒氏、大劇場公演はこれがデビューなんですね。
うん、いいかも?
こういう小洒落た作品、もっと観たいですね。





*****



ショーのほうは、「クライマックス」

これ、タイトル見てがっくりきた。Cry Max て。

”climax” と ”cry max ”をかけたんですか。
タカラヅカらしいと言えば、らしいですが・・・。


さて、肝心の中身ですが、どこを切っても大空ショー。
という印象だったですが、退団公演だからね。
すみかちゃんが場面を盛り上げ、華やかにしてました。
できる嫁もらってよかったね。

で、キラキラのオープニングのあと、スーツにジャズとか、凰稀くんの金ボタン軍服ケープ半掛け(キターッ!!)とかありましたけど、パリのシーンですか、これ、途中で切れる感じがあるのね。
華やかなレビューシーンが始まったと思ったら、大空さんたちが地味な服装でシリアスに踊ったりして、と思ったらまたレビューシーンに戻る感じ。
大空さんのシャルマンが牢屋に入ってるとのことですが、よくわからない。(シャルマンて、なんで?)

クライマックスの連続とのことでしたが、切れ切れな印象で、全編クライマックスというわけにはいかなかったです。



凰稀くん   凄くカッコイイ。それで十分だけど、欲を言うならも少しキレがほしい。
悠未くん   オッサンぽさが確立されてきた。好きです。トップになってほしいなあ。
蓮水くん   ニコイチで踊ってた春風くんが花組に行っちゃって、ダンスは一手に引き受けてる感じ? がんばってください。






のろくさやってる間に、「銀河英雄伝説@タカラヅカ」の製作発表会がありました。
(アナウンサーが「アット」と発音してるのがうけた)

組替えで大補強して、美しい嫁を迎えて、万全の態勢でゴーッ!!
てとこでしょうか。
マンガにもアニメにもなってて、他の劇場版もやってますね。
これぞ、タカラヅカ版! 
というのをぜひお願いしたいと思います。



次回は、いよいよ星組へ。
# by ichigoshoto | 2012-07-28 09:00 | タカラヅカ

月→雪→宙 その6

さあ、息切れしないうちにどんどこ行きましょう。


宙組。

「はなやかなりし日々」/「クライマックス」

大空さんとすみかちゃんの退団公演でした。

大空さんは、自分の持ち味について、タカラヅカ的でないと思っていたようで、これでいくんだ、と確信を持てたのは「THE LAST PARTY」あたりだとインタビューで言ってますね。
2006年の公演だから、男役になってから結構経ってたんだね。


退団のあいさつで、「奇跡」という言葉を使っていましたけど、そういう結構な時間の葛藤があって迷いもあっただろうし、ここまで上り詰めることができるとは思ってなかったのかなあ。

でも、彼がここまで劇団に貢献したという結果は、自分の道を信じて努力を怠らず、常に気を許さず、個性を磨いてきたからだ、ということができるでしょう。

tonton的には、いつかもどっかで書いたと思うけど、「十二夜」(ずいぶん昔の小劇場公演。タニちゃん主演でした)の、大空さんが演じたお調子ものでちょっと間が抜けたとこのある若者が気に入っていて、あの明るくぶっ飛んだユーヒくんをまた見たいなと思ってたのですが、それは、彼としては本来ではなかったということなんでしょうね。

で、「HOLLYWOOD LOVER」あたりから、これがこの人の方向性なんだなあと納得できるようになりました。(2008年の公演でした。月組時代ですよ)



振りかえってみると、大空さんはいつの間にか男の孤独とかそれを享受している男の大きさとかその上でにじみ出てくる寂しさとか、そういうのを出せる男役になっていたと思います。
トップになってからの役どころは、そういうのが多かった気がする。
それを自然に受け取って見てたんだなあ。
そう考えると、希有な存在であったというべきかもしれません。





すみかちゃんは、花組のときから実力は目立っていました。
文句ない。
花組にいたころ、普段メークだと可愛いのに舞台だとヘンになっちゃうので、残念と思ってましたが、宙組にきて、どんどん上手になりました。


で、タカラヅカのトップ男役とその相手役の娘役の関係性について、娘役のことを「嫁」と呼んだり、よく「ラブラブ」と表現されたりしますけど、私はそれがあまり好きでなかったんですが―プロの舞台人なんだから、対等につとめりゃいいじゃん、と。

でも、最近、そう呼べるような関係を築くことによって、舞台での双方の呼応のしかたや感情の発露のしかたなんかが違ってくるんかなあと思い始めています。
やっぱり、人間だからね。



「誰がために鐘は鳴る」の最後、マリア(すみか)はロバート(大空)と一緒に残ろうとするのに連れていかれるシーンの、マリアの叫びは、本物に聞こえました。
彼女が演技巧者であるのは事実ですが、これが出てくるための大空との良い関係性という下地も大いに作用していただろうと思うわけ。



いや、こんなに長々と語るつもりはなかったんですよ。

「はなやかなりし日々」については、次回に(ひっぱってすいません)。




月→雪→宙 その6_d0037729_1240524.jpg



以前に描いたものですけど。
まだトップになる前の大空さん。
なにか、ふっきれたような穏やかな表情に惹かれました。
# by ichigoshoto | 2012-07-25 09:00 | タカラヅカ