tontonのジュビレ日記

月→雪→宙 その6

さあ、息切れしないうちにどんどこ行きましょう。


宙組。

「はなやかなりし日々」/「クライマックス」

大空さんとすみかちゃんの退団公演でした。

大空さんは、自分の持ち味について、タカラヅカ的でないと思っていたようで、これでいくんだ、と確信を持てたのは「THE LAST PARTY」あたりだとインタビューで言ってますね。
2006年の公演だから、男役になってから結構経ってたんだね。


退団のあいさつで、「奇跡」という言葉を使っていましたけど、そういう結構な時間の葛藤があって迷いもあっただろうし、ここまで上り詰めることができるとは思ってなかったのかなあ。

でも、彼がここまで劇団に貢献したという結果は、自分の道を信じて努力を怠らず、常に気を許さず、個性を磨いてきたからだ、ということができるでしょう。

tonton的には、いつかもどっかで書いたと思うけど、「十二夜」(ずいぶん昔の小劇場公演。タニちゃん主演でした)の、大空さんが演じたお調子ものでちょっと間が抜けたとこのある若者が気に入っていて、あの明るくぶっ飛んだユーヒくんをまた見たいなと思ってたのですが、それは、彼としては本来ではなかったということなんでしょうね。

で、「HOLLYWOOD LOVER」あたりから、これがこの人の方向性なんだなあと納得できるようになりました。(2008年の公演でした。月組時代ですよ)



振りかえってみると、大空さんはいつの間にか男の孤独とかそれを享受している男の大きさとかその上でにじみ出てくる寂しさとか、そういうのを出せる男役になっていたと思います。
トップになってからの役どころは、そういうのが多かった気がする。
それを自然に受け取って見てたんだなあ。
そう考えると、希有な存在であったというべきかもしれません。





すみかちゃんは、花組のときから実力は目立っていました。
文句ない。
花組にいたころ、普段メークだと可愛いのに舞台だとヘンになっちゃうので、残念と思ってましたが、宙組にきて、どんどん上手になりました。


で、タカラヅカのトップ男役とその相手役の娘役の関係性について、娘役のことを「嫁」と呼んだり、よく「ラブラブ」と表現されたりしますけど、私はそれがあまり好きでなかったんですが―プロの舞台人なんだから、対等につとめりゃいいじゃん、と。

でも、最近、そう呼べるような関係を築くことによって、舞台での双方の呼応のしかたや感情の発露のしかたなんかが違ってくるんかなあと思い始めています。
やっぱり、人間だからね。



「誰がために鐘は鳴る」の最後、マリア(すみか)はロバート(大空)と一緒に残ろうとするのに連れていかれるシーンの、マリアの叫びは、本物に聞こえました。
彼女が演技巧者であるのは事実ですが、これが出てくるための大空との良い関係性という下地も大いに作用していただろうと思うわけ。



いや、こんなに長々と語るつもりはなかったんですよ。

「はなやかなりし日々」については、次回に(ひっぱってすいません)。




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以前に描いたものですけど。
まだトップになる前の大空さん。
なにか、ふっきれたような穏やかな表情に惹かれました。
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by ichigoshoto | 2012-07-25 09:00 | タカラヅカ