tontonのジュビレ日記

いまだに色あせないアステア・チャリースのダンス

欲しかった、欲しかった、観たかったDVDがきた。

「バンド・ワゴン」。

フレッド・アステアとシド・チャリースの共演の名作と言われているミュージカル映画である。
ええと・・1953年の作である。
しかし、全然古いかんじがしない。

この二人のダンスが凄い。
でも、なんといっても、チャリース。アステアはこの映画を撮るとき、もう50歳くらいで、本人もダンスは一度引退してたのだ。で、若いときみたいにビシビシ、ドンドン、じゃなくて、チャリースのサポートに徹している。いや、これだって並みのダンスじゃないよ。

チャリースはそれこそ八面六臂の大活躍。
トウシューズでバレエまで見せてくれる。このバレエがポワントなんだけど、モダンダンスなんだ。カッコいいバレエ。ポーズのとり方とか、クラシックバレエのプリマはとても取らないような形で、面白い。

公園では ”Dancing in the dark”に合わせてアステアと優雅で流れるようなダンス。
このダンスが好きだなあ。チャリースがとても可愛いの。

かと思うと、劇中劇(「ミュージカル中ミュージカル」か。こういう言葉はないけれど)の「ガール・ハント・バレエ」の中での赤いドレスでのデュエットダンス。これはカクカク、バンバン、モダンダンスだ。もう、モダンで、大きくて、クールで、カッコいい。
シド・チャリースというダンサーは大柄で、手足が長くて、でもって体つきががっちりしていて(太ももはほんとに太ももだし・笑)、ダイナミックだ。で、その長い足を思い切りブン、と振り回し、振り回したあとで、瞬時に止める。その緩急の付け具合がいいリズムで、音楽にぴったり合わせてビシビシ決めるので、なんとも小気味がいい。気持ちがいい。スカッとする。

アステアは最初、チャリースがデカイから自分とじゃ合わないんじゃないかと言ったそうだ。
でも、チャリースのほうが大きいという感じは全然しないんだ(そこらへんはさすが、フレッド・アステア様)。でも、アステアの流麗で優雅なダンスと、ダイナミックでガンガン押してくるようなチャリースのダンスと合わさると、赤いドレスのシーンなんかはやっぱりチャリースに目が行っちゃうのね。アステアがサポートに回ってるせいもあるかな、と思うけど。

で、この映画が名作と言われる所以は、二人だけじゃなくて、他の出演者も芸達者が揃っていて、どの歌やダンスの場面をとっても、面白い、てとこにあるのだと思う。
男性バックダンサーが皆かっこよくて、ビシっとダンサーしてる。
脇の脇まで拘って集めたんだな(笑)。

それから、歌である。
なんだよー、この歌、これがオリジナルだったんですかー。
というのが、「ザッツ・エンタテインメント」。無知を恥じる。
「ダンス・イン・ザ・ダーク」(原題は上にもあるように動名詞)も、ここで出てきたのね。
宝塚の月組の中国公演で、りかちゃんと美原さんがこれに合わせてデュエット踊ったんだよね。
こんな昔の音楽が今でも受け継がれていて、遠く離れた日本のレビュウで演奏されてるなんて、アメリカのショーの世界の底力を感じる。

気がついたこと、一つ。
なつめさんの黒燕尾は格別に素敵で男らしくて、何でだろうと思って、ビデオを凝視して観察したことがあるんだが、上着の前の合わせの右と左の間が広い。黒い上着の間に見えている白いチョッキの面積が広く見えている。これは、胸板を感じさせてとても男らしく見えるのだ。なつめさんはそこらへんを意識して、上着の合わせの部分を短く作ったんじゃないかと思ったくらい。
で、おお。この映画の中のアステアの黒燕尾もそうだった。よほど、なつめさんはアステアを研究したんだなあ、と思ったのだった。(アステアを研究したからあの黒燕尾になったかどうかは知らない)

昔なつかしの○○とか、懐かしのメロディーとかって、私は好きではない。
だが、これに限っては「懐古趣味」と言われようとなんだろうと、私は昔に浸る。浸っちゃうよ。
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by ichigoshoto | 2005-07-07 23:58 | holiday主婦の日常