tontonのジュビレ日記

月組 「HAMLET!!」 千秋楽

舞台は、ナマモノ。

そう思いました。ほんとに。
今日は面白かった。
だんだんマサオ(龍真咲)がハムレットに見えてきて、毒がまわってきて死にゆくハムレットに涙してしまった。

マサオ君だけでなくて、みんながそれぞれの役を堂々と誇らしく演じていると感じました。
しばしば若さの勢いが年月により培われた巧みを上回るということがありますが、今日の舞台はそうであったように思います。
いや、若さの勢いと巧みとが拮抗し、呼応してがっちりとひとつの世界を作り出した、というか。

どこが違うのかわかりません。2日しか違わないのに。受け取る私が違ってたんだろうか。
でも、とにかく今日のはよかった。
タカラヅカの子たちが頑張るのは当たり前。彼らはいつも頑張っているのだ。そうして、頑張った末になにか「頑張る」以上のものを獲得する。技術だけではないなにかがそこにある。そこへ突き抜けた時に、私もなにかを受け取り、心が動くのだ。

それを簡単に言うと、「面白かった」ということになるんだろうが。

カーテンコールで、組長(=越乃リュウ)が、それぞれのここでの経験が次の公演で生きてくると思うということを言っていたが、おそらくは実感だったのではないかと思う。



***


さて、マサオハムレットですが、これが若くて最高にカッコいいのね。
まっすぐでひたむきな青年像を創り上げていた。
ただ、狂気を装っている時と正気に戻る時の境目がよくわからなかった。
普通に話していると思うととつぜん態度が豹変する時の怖さが出るとよかった。

有名な「生きるべきか、死ぬべきか」のところは、自分が、という解釈だったと思うけど、あまり苦悩している風に見えない。
そもそも、「ハムレット」って何について苦悩するか、というのが私にはよくわからなくて、叔父が仇ならさっさとやっつけてケリを付けてしまえばいいじゃないか、と思ってしまうほうなので、どう演ずればいいのか、というおとしどころはいまいち見えていないんですが。

♪トゥビアノットゥビー と聞こえてしまう歌(もちろん"To be or not to be")には最初は笑っちゃったけど、これが帰りの電車の中でも思い出され、家でも口ずさんでしまうということになっていて、いやいやどうして、藤井くん、メロディの刷り込みという点においては、グッジョブだったのかもしれない。

宇月颯がホレーシオという大変重要な役どころ。期待にこたえ好演。今日は冒頭の歌で引き込まれました。
2004年入団だって。そーなんだ。

オフィーリアの欄乃はなは、深窓の令嬢タイプの娘役。狂ったところ、鬼気迫るものがあった。
花組に行ってまとぶんの相手役が決まっている。若いみそらで大変だろうが(なに言ってるんだか)、頑張ってください。

レアティーズの珠城りょうはまだ演技がちょっと硬いと思ったけど、研2と知ってここまでできるということに驚き。ノーブルな顔立ちが気に入りました。特に横顔が美しい。
ハムレットとの立ち回りは若さが爆発して、なかなかの迫力だった。


***


こんなところで終わりですが、千秋楽ですので、カーテンコールの様子など少し。

まず、1回目の時に、組長が前に出てきてご挨拶。
それから、組替えになる蘭乃はながご挨拶。4年間の月組での生活は自分の宝物である。この宝物をリュックに詰めて花組に行きます、というような内容。「リュック」というのが面白い。いつもリュックを背負ってるのかな。
そして、主演のマサオくんのご挨拶。

3回か4回めにスタンディングになった。このあたりになると、マサオも言うことなくて、蘭乃に振ったりして。
そしたら、蘭ちゃんが「最後に、みんなでジャンプしたい」と言い出して、素直に言うこと聞いてあげてるマサオ。いいお兄さんみたいだった。
で、みんなで手をつないで準備OKになった時に、越乃さんは自分はしないと思ってたらしくて、隣のマサオに促されて「あ、みんなで・・」(だから、蘭ちゃんは「みんなで」と言ってたじゃないの)。
で、蘭ちゃんの「せーの」で、ほんとにみんなでジャンプしてました。
いやもう、かわいいというか若いというかほほえましいというかなんというか。公演の千秋楽の最後にこういうことをやっちゃうというのが。
このメンツで、この組長だったからできたことなのかもしれないね。

組長さんは、しっかりと次の公演「スカーレット・ピンパーネル」の宣伝もして、来てくださいと言っていた。
ハイ、予定に入れとくことにしましょう。
ここで観た子たちの成長を見るのもお楽しみのひとつになる。


ロックについての考察は、また次回に(あるのか)。
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by ichigoshoto | 2010-02-26 00:44 | タカラヅカ