tontonのジュビレ日記

宙組 「逆転裁判2」

赤坂ACTシアター、9月15日昼公演。
都合の良い日時で選んだが、この日は楽日で、私が観た公演は前楽だったのだ。


まさに、これが「ゲームと舞台のコラボ」。

演じる役者はそれぞれのキャラクターを把握し、なり切り、楽しそうに演じていて、「自家薬籠中の物」とはこのことか。対する客席は、期待に満ちて最初からテンション高く、登場するおなじみの人物に待ってましたと拍手する。
ゲームの中でのそれぞれのキャッチコピーの如くのしぐさを完璧なまでに再現する。
エッジワース(=ミツルギ)の肩をすぼめるて手をちょっと広げ「やれやれ」といったしぐさ。大げさにのけぞり、「そんな馬鹿なっ」とフリーズするしぐさ。
カルマのひじをついて人さし指をチ、チ、と振るしぐさ。
普通の法廷ものだったらありえない裁判官の迷走振り。
フェニックス・ライト(=ナルホド)の両手で机をバンッ。や、「異議あり」などはもちろんのこと、ゲームをやってる人なら、本物のナルホドくんやミツルギに会えて大喜び、というところだ。
いや、この一体感。

タカラヅカだからタカラヅカらしく、初めて観る人にもわかりやすく・・・などと固定観念にとらわれずに余計なことを考えずに、敢えてゲームの世界を踏襲し、人物をコピーし、再現することに心を砕き、役者にそれを指示し、徹底させた演出の鈴木圭の慧眼に拍手を送ろう。ノリノリでその指示に応じたであろう、蘭とむ以下の出演者の造型ぶりにも拍手なんだが。
(大先輩の”U”氏や”T”氏が手がけていたら・・と思うとぞっとしたりして)


まとめますと、大変面白く楽しいひと時を過ごした、ということになります。

探偵もの・法廷ものでは抑えどころである「調査」「謎解き」「理詰めの弁論」を期待したら全然違う。
いかにもゲーム感覚っていうのか。
うるさいことは言わずにノリを楽しもう、ということね。

ストーリーとしては、前作の続きで、なんとレオナは服役中(だよね)に死んでしまう(でも、臨終のベッドにニックがすがり付いてる回想シーンがあったが・・・細かいことは言わないことにしよう)。
因みに、ニックの最愛の人レオナは前作で美羽あさひが演ったんだが、今回は登場しない。というか退団しちゃったから出ようがない。美羽くんはレオナそのものになってた感があるからね、別の人を立てるというのもなんだから、死んだことにしちゃったのか。そこまで読まなくてもいいんですが。

で、ニック(フェニックス)はレオナの思い出を引きずっていて、ことあるごとにレオナを思い出して、でもって、「弁護士を辞める」とか言ってる。
え、ずいぶん後ろ向きじゃないかい? そんな宣言していいんかい?
でも、いろいろやってるうちに、「異議ありっ!」なんて叫んだりしてるうちにまた情熱を取り戻して前向きにやる気になるんだろうなあ、と思って観てました。(最後、そのとおりになった)

今回の弁護を依頼にくるルーチェ(純矢ちとせ)がニックのことを好きになって、ちょいロマンス的な雰囲気になる場面があるが、あれは蛇足だなあ。
純矢くんは、歌声がいい。


蘭寿とむ:フェニックス・ライト
熱血一直線のキャラにぴたりとはまり、愛すべき「ナルホド」像再び、である。
ダサくてカッコいい新しいヒーローである。裏の無いまっすぐな人物が嵌るというのは、さすが犬キャラのらんとむ。(プログラムにもワンちゃんとのショットがあったりして、自分でも認識してるってことなのか)
ヘアスタイルが一作目とちょっと変わっていて、横から見ると後ろの毛束が大げさに跳ねていて、鳩の尻尾か金魚の尻尾か、という感じになっている。原作の跳ねた髪型を再現しようと追求した結果か。

悠未ひろ:マイルズ・エッジワース
七帆のはまり役だったミツルギをどう料理してくるか、といったところが興味あったが、こちらのミツルギくんもまた良し。
七帆が繊細さとスマートさを強調していたのに対し、こっちは大きさを活かしても少し大人な感じ。で、どっか三の線が入ってる。ナルシスト風味が入っていて、定番のしぐさも大げさに決めてくる。自分の番で無い時も、あんなことやったりこんなことやったり、大サービス。相当研究したと見ました。
アンコールで「異議あり!そんな馬鹿なっ」と、これまた大げさなポーズ入りで、客席は手を叩いて大喜びだった。
彼は、わたさんの系統を継ぐ男くささの出せる男役(というかそのもの)だ。
ジャン・バルジャンみたいな泥臭い役を力強く演るとこを観たいなあ。


他の人もよかったよ。(と十把ひとからげですいません)(時間があったら書こうと思う)

春風弥里のダンスがカッコよかった。肩の使い方が素敵だなあ。

今日はこんなところで。
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by ichigoshoto | 2009-09-16 13:17 | タカラヅカ